夏物帯留の仕上げ

2013/05/31 mito

夏らしい、涼やかな物を。

 

ありがたいことに新規のお取引先が増えてきまして、ただ今絶賛制作&納品準備に追われています。

その中からさきほど仕上がった帯留を一つ。

 

できたてのほやほやです。

 

 

写真 1-1

 

 

 

 

写真 2-1

渋い向日葵。

羅の淡い色のさわやかなお着物なんかに合いそうですね。

白、金属肌はお着物と合わせると夏らしさを演出してくれます。

さて焼き上がったばかりのものと、ブラシと一緒に映っているものとの違いがわかるでしょか。

ユウヤクが薄かった部分が焼き切れて色がなくなり、酸化皮膜というものができています。それでも、もともとあったユウヤク自体の光沢が残っている。という状態が1枚目。2枚目の写真はその酸化皮膜の部分を真鍮のブラシでこすっているんですね。

ブラシと言っても真鍮ですので痛いくらいにちくちくする硬いものなので、表面に傷をつけることができます。

小さな傷を酸化皮膜部分につけ、さらにブラシの素材である真鍮がその傷に入り込みます。

肉眼では見えない程度の傷なので全体にグレーの金属肌から、少し黄色い金属肌に変化するという仕組みです。

プラチナ箔を贅沢に使用した背景に、沈むように鈍く光る向日葵。

渋いです。

 

新規のお取り扱い先の詳細はまた後日お知らせさせていただきますが、新たなプロのご意見が伺えるのでそわそわワクワクと準備をしています。

この帯留がどこにいくのか、はたまた結局kimitoのWebsite上で販売するのかはまだ未定です。

 

そしてプロモーションマネージャーであるyoheiが宣伝していますが、明日からはkimitowebsiteトップページのスライドが夏仕様に変わります!

浴衣と夏着物を身につけて撮影したり、帯留単体の撮影も夏らしい強い日差しを意識しています。

私の勝手なイメージでは夏といえば

「ノスタルジック」。

幼い頃の記憶を巡ると、なぜかそれは夏の季節な場合が多い。

自由研究の制作が楽しくて仕方がなかったことや、祖父がタバコをふかしている横で開け放った窓から流れる良い風にあたりながら絵を描いていた事。

子供の頃は「夏」にもっとワクワクしていたような。

夏休みもありますしね。

大人になった今は夏が特別に好きな季節というわけではないのに、不思議です。

むしろ今は、夏は人間以外の動植物の活動が目に見えて活発になるのでアウェー感が強く、少しおそろしいとすら感じます。

 

と、夏夏いっても明日がやっと6月です。

いくぶん早い梅雨入りですが、雨も受け入れ楽しく過ごしていきたいですね。