銀座三越7.31-8.6


銀3のコピー

 

2019年7月31日(水) – 8月6日(火)

銀座三越7階 サロン ド きもの

 

8月3日(土)・4日(日) 11:00-17:00は実演を。

ベースの銅板を叩いていきます。

 

 

―伝統とセンス溢れる愛らしい和モダン―

 

という銀座三越さんがつけてくれたコピーとは少し離れた仕上がりになってしまいましたが

新作を今月末からのイベントでお披露目いたします。

 

 

新シリーズは《tactile》。

触覚という意味です。

 

 

こちらの画像はまだ仕上げる前の状態ですが、

帯留・ブローチ・耳飾り・リングに仕上げて銀座三越にお持ちします。

 

その他のアイテムももちろんたっぷりと!

七宝焼kimitoフルラインナップでご用意いたします。

 

 

 

新シリーズは一見装飾的に見えると思うのですが、

制作中の私の頭の中はとても即物的。

形はあらかじめ自分で作った型に合わせて銅板を切っていますが、

そこからはすべて出たとこ勝負。

というか

素材との対話なのです。

 

仕上がりの最終イメージを持たずに

その時々で釉薬から伝わってくる触感によって、瞬時に判断して描いた線の連続。

「こうしよう」が思い通りにならない技法とつきあうのが大好きで

相手の反応に合わせた最善を形にしていく作業。

 

この技法は釉薬を”書き割って”いるのですが、

施した釉薬の厚みによって描ける線がことなります。

歯医者さんが使用するスパチュラという細い金属の棒で

釉薬を剥いでいくといえば伝わるでしょうか。

 

手の感覚、蓄積された経験でこれはいける!とかここはこっちにいかないとぼろっと剥がれる

というのをぱーっと開いた状態の頭の中で無意識に判断していくこの感覚は

自分でも不思議な気分になります。

 

 

おそらく書家の両親に教わっていた感覚に近くて

紙と墨と筆の状態、全体のバランスを見ながら筆を進めていく。

何が自分の思う最善なのか。

選べる選択肢の多さは技術の高さだし、経験の量に比例する。

 

 

たとえ同じ技法であってもアプローチが違うことで、生まれるデザインは変わる。

物づくりってほんとうにおもしろいなと思います。

 

私の場合、用意された「正解」があると

(たとえそれが自分がデザインしたものであっても)

とたんにやる気を失う質なので

幾何学的な模様が苦手です。(線の上をなぞるとか塗り絵も苦手)

 

そしてそれが得意な人ももちろんいる。

 

それぞれの特性を見極めて、その人ならではのモノづくりをしている人を見ると

幸せな気分になります。

 

 

 

長くなってしまいましたが、

人の手から生み出されたものってやっぱり魅力的だし

洒落水引の「荻原加寿美さん」

ガラス作家の「一条朋子さん」とご一緒させていただくので

楽しみだなという、わくわくをお伝えいたしました。

 

 

私が店頭に立つのは実演の時間のみですが、

たくさんのkimitoアイテムが皆様のお越しを心よりお待ちしております♪